采配

采配

采配

落合博満は正直な人だと思う。打者は打つこと、監督は勝つこと以外にないのだから、それに集中し雑音は気にしない。夢や舞台裏を語らないので一般大衆からは好かれないが。
2007年の日本シリーズで8回まで完全試合を続けていた山井を9回に代えたのは解せなかったが、4回に右手中指のマメが破れ、8回終了後にもう投げられないと言ってきたと。1点差だったので岩瀬に代えたが3,4点あれば続投させたかったと。

人生はすべて「逆」を行け

週刊ダイヤモンドの読者モニターでもらったのだけど、、いまいち。川北義則、77歳、東スポの文化部長、出版部長という経歴だが、言っていることは普通だ。

人生はすべて「逆」を行け

人生はすべて「逆」を行け

再会

再会

再会

「口笛番長」、「青い鳥」以来だが重松清は、なんでこんなに子どもの気持ちを書けるのだろう。
少しのずれでうまくいかなくなった人生、それでも希望が消えてしまうわけではないことを綴る短編集。
第一話「いいものあげる」が最終話「ロング・ロング・アゴー」が繋り、元気だった小6男子が成人し、うまくいかないこともあり、、という流れが胸を打った。

人生で本当に大切なこと

私は王さん世代である。小学校3年くらいまで王さんに憧れて野球選手になりたかった。学校の文集にそう書いた記憶がある。77年に756号を打ったときは5歳、80年に引退したときは8歳、野球が大好きだった時期だ。その後も巨人が好きだが、原や中畑、クロマティは王さんとは比べられないとずっと思いつづけてきた。
そんな王さんから、サッカーの岡田監督との対談形式で若者へのメッセージで買わずにはいられず。予想どおり王さんらしい真摯な生き方が出ていた。

桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活

桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活

桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活

奥泉光3連続、『神器』、『吾輩は猫である殺人事件』でも笑いのセンスを発揮していたがユーモアに振り切るとこんな作品を書くのね。声を出して笑ってしまった。春狂亭猫介?そりゃないでしょう。

「吾輩は猫である」殺人事件

『吾輩は猫である』殺人事件 (新潮文庫)

『吾輩は猫である』殺人事件 (新潮文庫)

奥泉光またしても面白い。幻想・空想的、あり得ないストーリーなのに最後に切なさが残る。所々に心にひっかかるものがあり読み返しては文章の巧さを確認する。なんとも心地よい。

神器―軍艦「橿原」殺人事件

神器〈上〉―軍艦「橿原」殺人事件

神器〈上〉―軍艦「橿原」殺人事件

奇抜でユーモアある展開のなかに軍隊の異常、下士兵の悲しみを描いており、心奪われ年末はこの一冊で過ごす。幻想的ストーリーでありながら太平洋戦争をはさむ日本人の精神構造、民族の原罪のようなものを鋭くあぶりだしている。この哀しみがわかる大人になれてよかった。由井という登場人物、所沢の空軍基地など身近に感じながら読む。